「修理代が数万円かかります」——メーカーからそう言われたとき、多くの人が悩むのではないでしょうか。修理してまだ使うべきか、それとも思い切って買い替えるべきか。

私も約10年使ったドラム式洗濯乾燥機で、同じ選択を迫られました。実際にはヒートポンプを修理したものの、その後も故障が続き、最終的には買い替えを選んでいます。つまり「修理」と「買い替え」の両方を経験しました。この記事では、その体験をもとに判断基準をまとめます。

我が家の状況

  • 使用期間:約10年
  • 家族4人
  • 毎日1〜2回使用
  • 洗濯から乾燥まで毎日利用

乾燥機能を使わない日はほとんどない、というヘビーユースでした。

最初は修理を選んだ

最初の症状は乾燥性能の低下でした(故障サインの見分け方はこちらの記事にまとめています)。メーカー点検の結果は「ヒートポンプ交換」との診断。「ヒートポンプさえ直れば、あと数年は使えるだろう」と考えて修理を依頼しました。

修理という選択自体は、間違っていなかったと今でも思います。当時はまだ「これで元通りになる」と期待していました。

ちなみに相場感でいうと、ドラム式のヒートポンプユニット交換は出張費・技術料込みで4万円前後かかった事例が多く、基板やモーターなど主要部品の交換は3〜6万円程度が目安とされています。決して軽い出費ではありません。

実際の修理明細(2026年2月・我が家の例) 金額
部品代(ヒートポンプ) 21,600円
技術料 16,500円
出張料 4,620円
合計(税込) 46,860円

これが我が家で実際にかかったヒートポンプ修理の明細です。1回の修理で約4.7万円。しかも見逃せないのが、同じヒートポンプの故障が、その約2年前(2024年)にも起きていたことです。つまり同じ箇所が2年ほどで再発したことになります。この時点で「部品を替えても、また同じところが壊れるのでは」という不安が現実になりました。

さらに追い打ちがありました。このヒートポンプ修理からわずか1週間後、今度は電源基盤が故障。修理費は約25,000円でした。つまり2026年だけで、約1週間のあいだに合計およそ7.2万円(46,860円+約25,000円)の修理費がかかったことになります。

修理後に待っていた現実

しかし修理して間もなく、今度は水漏れが発生。さらにその後、電源が入らなくなりました。一つ直したら、今度は別の場所。また修理、また費用。この時点で「この洗濯機は寿命なんだ」と感じました(故障が連鎖した経緯の詳細はこちら)。

なぜ故障は続くのか

洗濯機は、ヒートポンプのほかにも排水ポンプ・給水弁・電子基板・モーター・各種センサー・ベルト・ゴムホースなど、多くの部品でできています。10年使えば、これらも同じだけ劣化しています。だから一つ直しても、次は別の部品——ということが起こり得ます。

すべての洗濯機が故障を繰り返すわけではありませんが、長年使った家電で複数の部品が同時期に寿命を迎えるのは、珍しいことではありません。

修理がおすすめなケース

私は「修理は無駄」とはまったく思っていません。次のようなケースなら修理をおすすめします。

使用5年以内

本体はまだ十分新しく、部品交換だけで長く使える可能性が高いです。

保証期間内

メーカー保証や延長保証の期間内なら、迷わず修理です。ドラム式は延長保証をつける価値が高い家電だと思います。

修理費が少額

排水ホース・ドアパッキン・給水ホースの交換など、比較的軽微な故障(1〜2万円程度)なら修理のほうがお得です。

買い替えを考えたいケース

使用10年前後

一つの部品ではなく全体が古くなっています。内閣府の消費動向調査でも、洗濯機の買い替えまでの平均使用年数は約10年、理由の7割以上が故障です。

修理費が高額

ヒートポンプや基板の交換など、数万円クラスの修理は「その金額を新しい機種の頭金と考えたらどうか」という比較をする価値があります。

故障が続いている

一番重要なのがこれです。我が家は乾燥不良→ヒートポンプ交換→水漏れ→電源故障と続きました。こうなると、次にどこが壊れるか分かりません。

生活への影響が大きい

小さな子どもがいる家庭では、洗濯機が止まるだけで生活が回らなくなります。「安心して使えること」も立派な価値です。

新しい洗濯機は思った以上に進化していた

家電量販店で比較して驚いたのは、10年前とは性能がかなり違うことでした。乾燥時間の短縮、電気代の低さ、洗剤の自動投入、フィルター掃除のしやすさ。毎日使う家電だからこそ、使い勝手の向上は思った以上に大きなメリットです。

実際に店頭で比較した内容はパナソニックvs東芝の実機比較記事に詳しくまとめています。

迷ったら確認したい5つのポイント

チェック項目 修理向き 買い替え向き
使用年数 5年未満 10年前後以上
保証 保証あり 保証なし
修理費 2万円未満 5万円以上
故障回数 初めて 複数回
生活への影響 少ない 大きい

※あくまで目安です。実際にはメーカーの診断内容や見積額、使用状況も含めて判断してください。

我が家が学んだこと

一番の学びは、修理費だけを見てはいけないということです。修理費が安くても、半年後に別の部品が壊れれば「結果として買い替えたほうが安かった」ということもあります。反対に、まだ5年しか使っていないなら修理のほうが合理的でしょう。

大切なのは「この洗濯機を、あと何年使いたいか」という視点だと思います。

まとめ|「修理できるか」より「安心して使い続けられるか」

私自身は、ヒートポンプを修理したあとに水漏れ・電源故障が続き、買い替えを決断しました。この経験から感じるのは、10年前後使ったドラム式洗濯乾燥機では「修理できるか」ではなく「修理して、安心して使い続けられるか」を考えることが大切だということです。

修理が最適なケースももちろんあります。ただ、使用年数が長く故障が続いているなら、修理費だけでなく今後の故障リスクや生活への影響も含めて、買い替えという選択肢を並べて比較してみることをおすすめします。

なお、我が家では故障の過程で水漏れがあったため、火災保険で対応できないかも調べました。その顛末は火災保険で洗濯機は直せる?の記事で紹介します。

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