新築マイホームのリビングで定番化しているのが壁掛けテレビ。「スッキリした見た目」「インテリア性が高い」と人気ですが、ひと口に「壁掛け」といっても新築時に計画して壁に直接取り付けるタイプと、工事不要で後から設置できるスタンドタイプの2種類があります。

我が家ではLG電子のOLED 65インチを壁に直接取り付けています。この記事では2つのタイプの違いから、設置計画・周辺環境の整え方・テレビボードや壁材の選び方まで解説します。

壁掛けテレビの2つのタイプ

まず大きく2つのタイプに分かれます。

壁直付け|新築時計画タイプ

壁の内側に下地補強を施し、専用金具でテレビを壁面に直接固定するタイプです。配線も壁内に通せるため、コードが一切見えないスッキリした仕上がりになります。

テレビスタンド|後付けタイプ

床に置いたスタンドにテレビをマウントし、壁に寄せて設置するタイプです。「WALL」など専用スタンドが普及しており、工事不要で壁掛け風の見た目を実現できます。賃貸住宅でも使えます。

2タイプの比較

新築時計画型|壁直付けの詳細解説

必須の仕込み①:下地補強

一般的な室内壁は石膏ボード(約12mm厚)でできており、そこに直接金具を打っても重さで抜けてしまいます。壁掛けテレビには石膏ボードの裏側に合板(ベニヤ板)を仕込む「下地補強」が必要です。

  • 補強範囲:W900×H600mm以上
  • 合板の厚み:12mm以上
  • 設置中心の高さ:床から約130cm(ソファ座り想定)

下地補強は壁を仕上げる前にしかできません。新築の打ち合わせ段階で必ず伝えておく必要があり、後から対応するには壁を壊す大工事になります。

必須の仕込み②:配線管(CD管)と電源位置

壁掛けテレビの魅力は「コードが見えないスッキリ感」ですが、配線計画を怠ると台無しになります。新築時にCD管(配線管)を壁内に埋設しておくと、以下の配線を後から壁の中に通せます。

  • TVアンテナ線
  • HDMI(レコーダー・ゲーム機用)
  • 有線LAN
  • 電源コード

特に注意したいのがコンセントの位置です。基本的にはテレビ背面の真後ろに隠れるよう設置しますが、テレビの機種によっては背面の突起や端子の出っ張りが大きく、コンセントとの間に十分なスペースが取れないケースがあります。コンセントがテレビに干渉してしまうと、壁への密着ができず見た目が崩れてしまいます。

できれば取り付けるテレビの機種・背面形状をある程度絞り込んでからコンセント位置を決めるのが無難です。機種が決まっていない段階では、コンセント部分を壁面より少し奥まらせた「ニッチ(埋め込み)形状」にしておくと、干渉リスクを減らしやすくなります。

 

配線計画の詳細は電気配線・コンセント計画記事も参考にしてください。

 

後付けスタンド型|壁掛け風設置の詳細解説

「新築時に計画し忘れた」「賃貸だから壁に穴を開けられない」「将来引っ越す可能性がある」という場合には、後付けスタンド型が現実的な選択肢です。

床置き型スタンド(壁寄せスタンド)

床にスタンドを置き、壁に寄せてテレビをマウントするタイプです。「WALL」シリーズなど専用製品が普及しており、工具不要で組み立てられます。ロータイプ・ハイタイプがあり、床座り・ソファ座りの視聴スタイルに合わせて選べます。

  • 工事不要・賃貸でも使える
  • 移動・模様替えが自由
  • 配線は一部露出する場合がある
  • 周辺機器の収納スペースは限られる

突っ張り型スタンド

床と天井の間を突っ張り棒で固定し、その棒にテレビを取り付けるタイプです。床置き型より安定性が高く、地震時の転倒リスクを抑えられます。天井高に合わせたサイズ確認が必要です。

  • 床置き型より安定性が高い
  • 天井に傷・跡が残る場合がある
  • 天井高・素材によっては使えない場合も

後付けスタンド型は「完全な壁掛け感」には及びませんが、工事ゼロで壁掛け風の見た目に近づけられる手軽さが魅力です。新築時に下地を仕込み忘れた場合の代替手段としても有効です。


周辺環境の整え方|機器・照明・家具配置

周辺機器の置き場

壁掛けテレビにすると本体はスッキリしますが、周辺機器の置き場を考えておかないと結局ごちゃつきます。事前に想定しておきたい機器の例です。

  • レコーダー・ブルーレイプレーヤー
  • ゲーム機(PS5・Nintendo Switchなど)
  • サウンドバー・アンプ
  • WiFiルーター・スマートスピーカー
  • Fire TV Stickなどのストリーミングデバイス

特にゲーム機は本体が大きく、コントローラーの充電ケーブルも増えます。置き場と配線をセットで計画しておきましょう。

照明の映り込み対策

照明や窓がテレビに映り込むと、視聴中に気になります。特に有機EL(OLED)はパネルが反射しやすいため、光源がテレビの正面・斜め前方に来ないよう照明位置を検討しておくことをおすすめします。

  • ダウンライトの位置がテレビ正面に来ないよう注意
  • テレビ背面の間接照明(バイアス照明)は映り込みを軽減する効果もある
  • 日差しが当たる時間帯の窓との位置関係も確認しておく

家具の配置と視聴距離・テレビサイズ

ソファの位置(=視聴距離)が決まると、適切なテレビサイズも決まります。先にソファ配置を決めてからテレビサイズを選ぶ順番が理想です。

視聴距離(ソファまで) 推奨テレビサイズ
2.0m 50インチ
2.5m 55〜60インチ
3.0m 60〜65インチ
3.5m 65〜75インチ

最近は4Kで55〜65インチが主流です。4K解像度はフルHDより近距離でも粗さを感じにくいため、以前の推奨距離より近めでも快適に視聴できます。マイホームの人気仕様まとめ(内装編)も参考にしてください。

テレビボードは造作フロートタイプがおすすめ

壁掛けテレビに合わせるテレビボードは、造作のフロートタイプ(壁付け浮かせ型)がおすすめです。

  • 見た目がスッキリ:床に脚がなく、空間が広く抜けて見える
  • 掃除がしやすい:床との間にロボット掃除機も入れられる
  • サイズ・高さを自由に設定できる:テレビや壁幅に合わせた設計が可能
  • 壁掛けテレビとの統一感:「浮いている感」がそろって見える

費用は30〜80万円程度と既製品より高くなりますが、空間全体の完成度は大きく変わります。フロートタイプは壁固定のため、ボード用の下地補強も別途必要です。テレビの下地と合わせて事前に計画しておきましょう。

予算的に造作が難しい場合でも、壁付け対応の既製品を選ぶとフロートタイプに近い見た目に近づけられます。

背後の壁材にこだわると高級感がアップ

壁掛けテレビの背景となる壁材を工夫すると、テレビ周りの印象が大きく変わります。我が家はエコカラット(黒系)を採用しています。

エコカラット

調湿・消臭機能を持つタイル状の壁材です。素材感と光の陰影が出やすく、テレビ周りに高級感が生まれます。ダークカラーはOLEDテレビとの相性が特に良く、画面が壁から浮き上がるような見た目になります。費用は平米あたり1〜2万円程度が目安です。

タイル

本物のタイルを壁面に貼るタイプです。素材感・重厚感はエコカラット以上で、強い存在感があります。施工費用はエコカラットより高めですが、個性的な空間をつくりたい場合に向いています。

モルタル調壁紙

コストを抑えながら無機質・インダストリアルな雰囲気を出せる選択肢です。グレー系のモルタル調壁紙は黒いテレビとの相性が良く、壁掛けテレビの背景として人気が高まっています。壁紙の張り替えで対応できるため、費用面でのハードルが低いのも特徴です。

まとめ|タイプ選びと新築時の仕込みが肝心

まず「壁に直付けするか・スタンドタイプにするか」を決め、直付けを選ぶなら下地補強・配線管・コンセント位置は新築時にしか仕込めないと覚えておいてください。

  • 壁直付け:新築時に下地・配線・コンセント位置を計画する
  • スタンド型:工事不要・賃貸対応・移動可能。配線の露出はある程度割り切りが必要
  • テレビボード:余裕があれば造作フロートタイプが見た目・掃除ともに◎
  • 壁材:エコカラット・タイル・モルタル調壁紙で雰囲気が大きく変わる

特に壁直付けを希望する場合、打ち合わせの初期段階で担当者に伝えておくことが大切です。


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