こんにちは。ぴーぴーまんです。
今回は「災害に強い家を建てるには」というテーマで記事を書いていきたいと思います。
2024年8月8日、政府から初めて「南海トラフ地震 臨時情報」がでました。
幸い今日まで南海トラフ地震は発生していませんが、改めて「大地震も発生リスク」を再考させられました。
地震に限らず、台風、大雨、洪水、土砂災害、津波、大雪、火山噴火などなど、日本に住んでいて災害のニュースを聞かない年はありません。
まさに災害大国ニッポンですね。
毎年、これだけ多くの災害が発生する訳ですがら、「いかに災害に強い家を建てるか」というのは、これから家を建てる人には避けては通ることのできない重要なテーマです。
今回は、災害に強い家を建てるにはどうしたらよいかについて、私の考えを改めて記事にまとめでおりますので、是非最後まで読んでいってください。
それでは始めていきます。
災害に強い家を建てるには
いきなりですが、結論からいきたいと思います。
災害に強い家を建てるには次の3ステップが重要です。
- 被災する確率の低い場所を選ぶ
- 被害が起きにくい家を建てる
- 災害時に困らない家にする
それぞれ順番に解説していきたいと思います。
①被災する確率の低い場所を選ぶ
1つ目のステップは、「被災する確率の低い場所を選ぶ」ことです。
当たり前ですが、災害にそもそも合いにくい場所に住むことは、最も本質的で確実な災害から身を守る対策です。
例えば、高台に住むことで、大雨による水害に合う確率は低くなることは、過去の歴史が証明する通りです。
このように災害は、発生する正確な日時はわからなくても、リスクの大小やその規模は、過去の経験値をもとに予測が可能という特徴があります。
各自治体が発行している「ハザードマップ」は、今後発生しうる災害の予測情報を地図上にまとめてあります。
※ハザードマップの一例。画像はハザードマップポータルサイトより引用
国土交通省が運営する「ハザードマップポータルサイト」で、日本中全ての地域のハザードマップ、誰でも簡単に閲覧できるようになっていますので、家を建てる前には、まず必ずハザードマップを確認し、その地域その土地の災害リスクを事前に把握することがとても重要です。
また家の建築にあたって、もう1つ確認しておくべきものがあります。
それは、ズバリ、「地盤の強さ」です。
いくら頑丈な住宅でも、地盤が弱ければ地震に耐えることはできません。
海や川の近くはもちろん地盤が弱い可能性がありますし、仮に海、川から遠い内陸部だとしても安心するのは安直です。
そういった場所でも、昔は川や池だった土地は、いわゆる「軟弱地盤」と呼ばれる弱い地盤であることが多いです。
こちらの「住まいの安心研究所」というサイトでは、マップ上に地盤調査の結果がまとめられており、また過去の航空写真も調べることができるので、昔はどんな土地だったかを調べ、地盤の強さを把握しておくことが大切です。
昔は役場や図書館、不動産会社にいかないと、このような情報は手に入りませんでしたので、いまは随分便利になったと思います。
住宅の建築前には、その土地の情報を是非、事前にしっかりと確認するようにしてください。
②被害が起きにくい家を建てる
次のステップは、「被害が起きにくい家を建てる」になります。
災害が発生してしまうことは避けられませんので、その場合でも被害を最小限にするための家の仕様を考えるステップです。
例えば、諸事情で災害リスクのある土地に家を建てなければならない場合は、家の仕様でその土地ごとのリスクに対応していくしかありません。
まずは地盤の強化です。柔らかい地盤は、地震時に揺れを増幅させ、建物の倒壊リスクが高まります。
地盤改良工事には、地盤の状態に応じていくつかのタイプがあります。改良工事の事前に、専門家に地盤調査を依頼し、その地盤に対して適切な工法を選択するようにしましょう。
※地中改良工事の一例
また水害に対しては、盛り土などで強制的に土地の高さを上げてしまうのが確実です。
先ほど紹介した「ハザードマップ」では、洪水のリスクがある地域は、想定される浸水深さが表示されていますので、どれくらいの高さが必要かは、それらの情報が役立ちます。
一方、建物の仕様に目をむけると、耐震性が重要項目でしょう。
耐震性には「耐震等級」という指標がありますが、大地震発生後にも継続して安心して住み続けたいのであれば、最高評価の「耐震等級3」が必要と私は考えます。
建物の耐震性は、工法と間取りが影響すると言われています。
工法は大きく分けると、木造、鉄骨造、RC造(鉄筋コンクリート造)の3つあり、一般的に、耐震性は RC造 > 鉄骨造 > 木造 と言われてはおりますが、木造でも適切に施工されれば十分な耐震性を持ちますし、逆に言えばRC造であっても施工不良で地震での倒壊事例もあります。
要はどの工法であっても、適切に設計、施工されているかという点が重要です。
一方、間取りにおいては、柱の数を増やす、窓を減らして耐力壁を増やす、四角や長方形なシンプルな形にするなどが耐震性向上には有効です。
大きな窓や、吹き抜けなどの開放的な間取りは憧れますが、耐震性という観点では不利であることに注意が必要です。
また耐震性が優れていても、中に住んでいる人がケガしてしまう可能性はあります。
実は、地震によるケガの多くは、家の中で発生していることがデータで明らかになっており、特に重症になるのが、食器棚やタンスなどの家具転倒による下敷きです。
転倒しないように固定しておくのも有効な対策ですが、そのような大型家具が不要になるよう、あらかじめ収納にゆとりのある設計するのも大事な視点です。
また免振装置、制振装置といった、地震自体の揺れを無くす、減らす装置を提供しているハウスメーカーもありますので、費用にゆとりがあるようであれば採用を検討されることをオススメします。
その他の家の仕様による対策としては、割れにくい窓ガラスや、耐風性の高い屋根材や外壁、シャッターを採用するという点も災害時の被害を減らすという点で有効です。
以上ように家の仕様を工夫することで、ある程度、被害を抑えることが可能になります。
③災害時に困らない家にする
3つ目のステップは「災害時に困らない家にする」ことです。
大きな災害では、インフラも大きなダメージを受け、停電や断水といったライフラインも寸断されるリスクが高まります。
短時間ならまだしも、長時間ともなれば、それこそ生命の維持にも支障をきたしますし、特に台風被害の多い地域や、高齢者、小さい子供がいる家では、ライフライン寸断によるダメージもより高いですから、そこへの備えがとても重要になります。
このような事態には、家庭用の貯水タンクや蓄電池といった、「貯める」設備が役に立ちます。
また蓄電池だけでなく太陽光発電設備もあれば、電気の補充もできるため、より長い間電気を使えることになるでしょう。
少し話はそれますが、オール電化住宅では給湯設備にエコキュートが使われますが、このエコキュートには構造上、水のタンクがあり、非常時には生活用水として活用できます。
また電気自動車やハイブリッドカーは、クルマから家に電気を給電できるタイプもあります。
エコキュートや電気自動車のように、日ごろ使う設備で、いざというときの備えになる設備は、費用対効果という点でも良いかもしれません。
まとめ
まとめです。いかがだったでしょうか。
今回、「災害に強い家を建てるには」というテーマで、「被災する確率の低い場所を選ぶ」、「被害が起きにくい家を建てる」、「災害時に困らない家にする」といった具体的な3つのステップを紹介させていただきました。
簡単にまとめると、被災する確率の低い場所で、耐震性の高い家に住み、蓄電池や貯水設備でライフラインの寸断に備えることで被災後もしばらく暮らしを維持できるようになります。
それでは今回はこの辺で終わりたいと思います。
今回の記事が、皆さんの家づくりの参考に少しでもなっていれば幸いです。
よろしければ、別の記事も読んでいってください。
どうもありがとうございました。