こんにちは、ぴーぴーまんです。
この記事では、トヨタホームの屋根材選びについてまとめています。
普段、家の屋根について考える機会は少ないですよね。
私もマイホームを建てるまでは屋根について深く考えることはありませんでした。
しかし一言「屋根」といっても、いくつかの種類があり、選ぶ種類によって「見た目」や「機能」に違いがでてきます。
そんな屋根材について自分が勉強した内容を紹介しますので、是非参考にしてみてください。
初めに、屋根材の種類ですが、大きく分けて3つあります。
(本当はもっとあるのかもしれませんが、現在多く流通しているのはこの3つかと思います)
・瓦
・スレート材
・ガルバニウム鋼板
「瓦」は昔から日本で使われてきた屋根材なので、ご存じの方も多いですよね。
かつては、瓦といえばもっぱら粘土瓦を指していましたが、近年では様々な素材のものがあるようです。
粘土瓦をあえて他の素材とあえて区別する場合は「本瓦」とも呼び、釉薬の使用の有無によって、釉薬瓦と無釉薬瓦に分けられるそうです。
「スレート」はセメント系の屋根材で、セメントと繊維材料を高温高圧化で成型し、その上から塗装を施したモノになります。
瓦に変わる安価で軽量な屋根材として、こちらも街中で広く普及しています。
「ガルバリウム」はアルミと亜鉛の合金鋼板の通称で、屋根材にも外壁材にも使われる素材です。
価格の割に性能が良くデザイン性も高いことから、SNSなどでも人気で、近年急速に普及が進んでいます。
有名どころとしては、阪神甲子園球場でも2009年の改修以降、ガルバリウム屋根が使われているそうです。
トヨタホームのSINCEシリーズでは、スレート系の屋根(商品名「コロニアルグラッサ」)か瓦屋根(釉薬瓦)のどちらかを選択できます。
(SINCEシリーズのカタログにはガルバリウム屋根はありませんが、もしかすると特殊仕様で採用できる可能性はあります。興味のある方は一度、担当に聞いてみるといいかもしれません。)
トヨタホームの屋根材
それでは早速、それぞれの特徴説明に移りたいと思います!
①コロニアルグラッサ
コロニアルグラッサはケイミュー株式会社の商品でスレート系の屋根材です。
一般的なスレート屋根は、価格は安いですが寿命が短いという欠点がありますが、コロニアルグラッサでは表面に特殊加工をすることで、弱点だった耐久性を大幅に向上した商品になります。
メーカによると耐用年数は30年と従来の約3倍です。
定期的な部分補修は必要ですが、実用状十分な耐久性ですよね。
またカラーバリエーションが豊富なのもスレート屋根の良いところです。
ナチュラル系の色を中心に多くのバリエーションがあります。
塗り直しも可能なので、リフォームの際にもお洒落感覚で屋根の色を楽しむことができますね。
一方で、コロニアルグラッサのデメリットですが、1つ目は、定期的なメンテナンスが必要なことです。
こちらは、劣化したスレート屋根材の写真です。
主成分のセメントは元々、水を染み込みやすい素材ですので、雨風によって表面の塗膜がはがれると、水が急速に内部に浸透していきます。
その結果、セメント内部で水分が膨張収縮を繰り返すことで屋根材が曲がったり、割れたりするそうです。
こうなってしまうと、家の中に水が入りこみ、雨漏りや躯体の劣化で家が急速にダメージを受けかねません。
普段、屋根の様子はなかなか見えませんので、雨漏りで初めて屋根の異常に気づいた、なんて事象もあるようです。
そのため、スレート屋根は他の屋根材に比べて高頻度で点検や修繕が必要になり、寿命が伸びたコロニアルグラッサでも例外ではありません。
メーカーは約10年ごとでの点検、塗り直しを推奨していますし、30年後にはコロニアルグラッサそのものの寿命がくると言われています。
またデザインに関しては人それぞれで好みがあるので一概には言えませんが、瓦屋根に比べるとやや重厚感に欠ける印象があります。
人によっては少し安っぽく見えてしまうという方もいるようです。
②瓦屋根
次は「瓦屋根」の特徴について紹介していきます。
トヨタホームの屋根瓦は釉薬瓦や、厚型陶器瓦と呼ばれる瓦に分類されます。
瓦屋根の最大のメリットはその耐久性です。
変色や変質、劣化が起こりにく、メンテナンス不要と言い切る人もいます。
また瓦の持つ性質が、屋根材として適しているというのもメリットです。
瓦は熱や音を伝えにくく、日射熱や雨音が屋内に伝わるのも防いでくれます。
見た目にも重厚感があり、デザインも様々(次に紹介します)ですので、今もなお人気の屋根材です。
一方、コロニアルグラッサと比べると、価格が高いこと、そして重量が重いことが欠点です。
瓦屋根の重さはトータルで車1台分の重さにもなるそうです。
重心の高い位置に重量物があることになるので、家の耐震性にも影響を与えるのが想像つきますよね。
実際、阪神淡路大震災や2016年の熊本地震では、瓦屋根を持つ木造住宅や寺院が倒壊した事例もでています。
ですので耐震性能の低い住宅に瓦屋根を採用するのは、地震の多い日本ではリスクがあると言えますね。
話はそれますが、耐震性についてアピールするハウスメーカーは多いですが、その内容はまちまちです。
耐震性能を比較する指標として「耐震等級」というものがあり等級1、2、3で評価されます。(等級3が一番、優秀な数字です)
この「耐震等級」を正確に算出するには構造計算を実施する必要があるのですが、実は2階建ての木造住宅では構造計算の法律的な実施義務はなく、メーカーによっては簡易計算しかしていなかったり、モデルルームでの代表値だったりすることもあるようです。
もちろん、それがいけないという訳ではなく、簡易計算で合ってもしっかりと作られていれば問題はありませんし、むしろコスト節約という点で、施主側のメリットにもなります。
しかしそれを逆手にとってしまうようなメーカも世の中にはあるかもしれません。
要は施主側もそういった事情を理解していないと、ハウスメーカとの認識のずれでトラブルに発展するかもしれないということです。
何事も、人任せにはせず、自分でよく考える姿勢が大事だということですね。
話を戻しますと、トヨタホームに関して言えば、構造計算をした上での耐震等級3です。
また鉄骨造で強固な構造体ですので、耐震性能は数あるハウスメーカの中でも上位かと思いますので、屋根の重さの影響を心配する必要はなさそうです・
ではここからは実際にトヨタホームで選べる4種類の瓦について紹介していきます。
■セラムF3
セラムF3は新東株式会社の商品です。
お洒落な流れ模様が特徴ですが、同時に雨水を拡散させることで汚れがつきにくくなる効果もあります。
機能性も兼ね備えた美しい瓦ですね。
このようなデザインは(私の知る限り)コロニアルグラッサにもガルバニウムにもありません。ひと目で瓦屋根だとわかりますので、瓦の質感が好きでアピールしたい人におすすめです。
■スーパートライ110サンレイ
スーパトライ110シリーズは株式会社鶴弥の商品です。
この瓦は丸みを帯びたかわいいデザインが特徴で、またこのアースカラーがかわいいですよね。
選べる色も明るめのカラーが多いです。
地中海沿岸に建っているような、お洒落な洋風住宅が好きな方はまさに「どストライク」な商品じゃないでしょうか(笑)
この商品、1つ欠点があり、太陽光パネルは設置できない点に注意してください。
■スーパートライ110スマート
フラットでシンプルなデザインの瓦です。
いい意味でも悪い意味でも存在を主張しすぎないので、洋風、和風のどちらとも相性がよく、また軽量で、瓦の中では値段も手頃です。
太陽光パネルも問題なく設置できるという、まさに瓦界のオールラウンダーといった感じです。
特に特別色のクールブラック、クールブラウンは太陽からの赤外線の反射をより促進する特殊な塗料になっており、夏の日射熱が家に伝わるのを低減してくれるので、よりオススメですね。
ただ一方で瓦っぽさというか、瓦の持つ重厚感はあまり感じられません。
遠くから見ると、コロニアルグラッサと区別が難しいです。
■スーパートライ110タイプI
瓦に厚みのある凹凸があり、日本の伝統的な和瓦の雰囲気によく似ています。
選べる瓦の中で最も重厚感があり、特に広い屋根で採用するとかなり存在感があります。
まさに「The 邸宅」っといった雰囲気です。
平家など大きな屋根面積を持つ住宅で特におすすめですが、価格はやや高めです。
まとめ
最後にまとめです。
”瓦”とコロニアルグラッサ”の特徴を比較するため、参考ですが表にしてみました。
初期コストは自分の家で見積もったときの値段です。
コロニアルグラッサは瓦よりおよそ30~50万円程度安く導入できそうですが、性能では瓦屋根に軍配が上がります。
またこの費用差は、その後のメンテナンスで逆転する可能性があります。
それは上記でも述べた通り、コロニアルグラッサは10年置きの点検と30年に一度、交換が必要だからです。
そのため、初期コストだけでコロニアルグラッサを選択するのはおすすめできません。
それぞれの特徴をふまえて総合的に判断すべきかと思います。
私はコロニアルグラッサの見た目が好みじゃなかったことと、生涯コストも加味して瓦屋根を選択しました。
もし見た目のイメージがつきにくい人は、トヨタホームの分譲地などでバードウォッチングならぬルーフウォッチングをしてみてください。
きっとお気に入りの屋根が見つかると思いますよ。
それでは今回はこの辺で終わりたいと思います。
最後まで読んでいただき大変ありがとうございました。
よろしければ他の記事も読んでいただければ嬉しいです。