注文住宅のおすすめオプション8選
注文住宅には、標準仕様では選べない無数のオプションが存在します。「全部採用したい」という気持ちはわかりますが、予算は有限です。本当に生活を豊かにしてくれるオプションだけを厳選して採用することが、後悔しない家づくりの鍵です。
この記事では、2021年にトヨタホームで注文住宅を建てた筆者が、実際の住み心地をもとにおすすめオプションをランキング形式で紹介します。ランキングの基準は「費用対効果」と「生活満足度への影響度」です。採用を迷っている方の判断材料にしてください。
~この記事の内容~
第1位:スマートキー(電子錠)

電子キーを携帯しているだけでボタンひとつで施錠・解錠ができる玄関ドアの電子錠です。一度使うと手放せなくなる利便性から、筆者は「標準仕様にしてほしいくらい」と感じるほど日常的に恩恵を受けています。費用のわりに生活満足度への影響が大きく、1位に選びました。
メリット
- 荷物で両手がふさがっていても、ボタンひとつで解錠できる
- 鍵の閉め忘れをスマホで確認・遠隔施錠できる(HEMSとの連携モデル)
- 物理的な鍵穴がないモデルはピッキング対策にも有効
- 施工費込みで約10万円と、利便性に対してコストが手頃
注意点
- オートロック機能による締め出しリスクがある。家族間でルールを決めておくことが重要
- 電池切れに備えて、物理キーも必ず携帯しておくこと
- メーカー純正品(リクシル・YKKap等)は後付け品より見た目と操作性で優位
迷っているなら最優先で採用することをおすすめします。後付けも可能ですが、新築時の方が仕上がりがきれいです。
第2位:電動シャッター

ボタンひとつでシャッターの開閉ができる設備で、SNSでは「つけてよかったオプションNo.1」として常に上位に挙がります。タイマー設定で毎朝自動で開き、夜は自動で閉まる設定も可能です。
メリット
- 雨の日や両手がふさがっているときでも楽に開閉できる
- タイマーで自動開閉。起床・就寝のルーティンがスムーズになる
- 遮光・防音・防犯・プライバシー保護の効果もある
デメリット
- 1か所あたり10万円以上と費用が高め。全窓への採用は予算を圧迫しやすい
- 停電時は手動操作が必要(手動切り替え機能は標準装備が多い)
- モーターの経年劣化による故障リスクがある
スマホ連携などの高機能モデルは魅力的ですが、壁スイッチとタイマーの基本機能だけで十分快適です。全窓ではなく、リビングや寝室など使用頻度の高い窓から優先的に採用するのがおすすめです。
第3位:瓦屋根

屋根材の選択肢の中で、耐久性・遮音性・メンテナンスコストの低さのすべてにおいてトップクラスです。初期費用はかかるものの、長期的なランニングコストの低さから3位に選びました。
他の屋根材との比較
| 屋根材 | 耐用年数 | メンテナンス | 特徴 |
|---|---|---|---|
| 瓦 | 50年以上 | ほぼ不要 | 重いが耐久性・遮音性が高い |
| スレート(コロニアル) | 20〜30年 | 10〜15年ごとに塗装 | 軽量・安価だがメンテコストがかかる |
| ガルバリウム鋼板 | 30〜40年 | 比較的少ない | 軽量・スタイリッシュ。錆び対策が必要 |
スレート材との差額は20〜50万円程度ですが、スレートは10〜15年ごとに塗装費用(1回あたり15〜30万円程度)が発生します。長期的に見れば瓦のほうがトータルコストを抑えられるケースがほとんどです。ただし建物の重量が増えるため、耐震性能との兼ね合いを設計段階で必ず確認しましょう。
第4位:人感センサーライト

人の動きを感知して自動で照明をオン・オフする設備です。1か所数千円〜という圧倒的なコストの安さと、設置後すぐに便利さを実感できる即効性が高評価の理由です。スイッチ自体にセンサーが内蔵されているタイプが使い勝手よくおすすめです。
特におすすめの設置場所
- トイレ:両手がふさがっていてもライトが自動でつく。消し忘れもなくなる
- 廊下・階段:夜中の移動でも手を触れずに点灯。転倒リスクの軽減にも
- 玄関:荷物を抱えての帰宅時や、暗い時間帯の帰宅に便利
- 洗面室:歯磨きや洗顔で手がふさがっているシーンに最適
注意点
- センサーの感度によっては誤作動することがある
- 静止していると消灯してしまうことがある(感度調整で対応可能な機種が多い)
コストが低く効果が高いため、迷ったら積極的に採用することをおすすめします。後付けも比較的容易ですが、新築時にまとめて依頼するほうが工事費を抑えられます。
第5位:全館空調

少数の空調ユニットとダクトで家全体を均一に温度管理するシステムです。機能性は最高クラスですが導入費用が高く、採用できる人が限られるため5位としました。
メリット
- 廊下・洗面所・トイレも含め、家全体の温度差がなくなる
- 急激な温度変化によるヒートショック(心疾患・脳卒中のリスク)を予防できる
- 各部屋に個別エアコンが不要になり、壁面がすっきりする
デメリット
- 導入費用が100万円以上と高額
- 高気密・高断熱住宅であることが前提条件。断熱性能が低い家に導入しても効果が出にくい
- 24時間稼働が基本のため電気代は個別エアコンより高くなるケースがある
- システム故障時は家全体の空調が止まるリスクがある
高齢者と同居する家庭や、温度変化が体に応えるという方には特に価値の高いオプションです。ただし住宅の断熱性能とセットで検討しないと宝の持ち腐れになります。ハウスメーカーに断熱性能(UA値・C値)とあわせて提案してもらいましょう。
第6位:タイル外壁

タイル外壁は耐久性・耐候性・意匠性に優れた外壁材です。一般的なサイディング外壁は10〜15年ごとに塗り替えや目地のコーキング補修が必要ですが、タイルはほぼメンテナンスフリーで維持できます。初期費用は高いものの長期保有前提なら検討価値は高く6位としました。
メリット
- 高級感のある外観で、資産価値の維持にも有利
- 塗り替え不要でランニングコストが低い
- 傷・汚れ・色あせに強く、長期間美観を保てる
デメリット・注意点
- 全面タイル化には100〜200万円程度の追加費用がかかる
- 地震の際にタイルが剥落するリスクがある(接着工法・施工品質の確認が重要)
- 部分補修の際、廃番になったタイルだと色味が合わなくなることがある
初期費用は高めでも、サイディングのメンテナンスコストを長期で試算すると、トータルではさほど変わらないケースも多くあります。「この家に30年以上住む」という前提があるなら、積極的に検討したいオプションです。
第7位:太陽光発電システム

屋根に設置したパネルで発電し、家庭内で消費したり電力会社へ売電したりできるシステムです。経済的なメリットは大きいものの、屋根の形状・方角・面積によって効果が大きく変わるため、万人におすすめとは言いにくく7位としました。
メリット
- 電気代の削減・売電収入が期待できる(電気代高騰が続く現在、導入メリットは増加傾向)
- 国や自治体の補助金を活用することで実質的な初期費用を圧縮できる
- ZEH認定の取得にほぼ必須の設備
デメリット・注意点
- 導入費用は4〜5kWシステムで100万円前後〜が目安(補助金活用前)
- パネルの経年劣化(年0.5〜1%程度の発電量低下)やメンテナンス費用が別途発生する
- 南向きの屋根面積が十分にない場合、費用対効果が大きく下がる
- 外観の好みが分かれる
導入前に必ずハウスメーカーへ発電シミュレーションを依頼し、補助金込みでの回収年数を確認しましょう。シミュレーション結果が10〜13年以内であれば採用を前向きに検討できます。
第8位:HEMS(ヘムス)

HEMSとは「Home Energy Management System」の略で、電気・ガス・水道の使用量をリアルタイムで可視化し、スマホから家電を操作できるシステムです。機能は便利ですが、単独では費用を回収しにくいため8位としました。
メリット
- 外出先からエアコン・お風呂・照明などを操作できる
- 電気使用量の「見える化」で節電意識が高まる
- 太陽光発電との連携で、発電・消費・売電のバランスを最適化できる
デメリット
- 機器代+分電盤工事込みで10〜30万円程度かかる
- 節電効果だけで費用を回収するのは現実的に難しい
ZEH認定の取得要件として必要な場合や、太陽光発電とセットで導入する場合は採用する意義があります。HEMSだけを単独で採用する場合はコスパの面で慎重に検討することをおすすめします。
番外編①:蓄電池

太陽光発電の余剰電力を貯めて夜間や停電時に使うシステムです。電力の自給自足に近い状態を目指せますが、導入費用が100万円以上と高額で、太陽光発電とセットでなければ効果が限定的なため番外としました。
- 停電時の備えとして有効(地震・台風が多い地域では特に検討価値が高い)
- 設置スペース(屋外または屋内に据置き型の機器)と定期点検が必要
- 蓄電池の寿命は10〜15年程度が目安で、交換費用も見込んでおく必要がある
- 太陽光発電とセットで導入することで初めて費用対効果が出やすくなる
番外編②:床暖房

足元から部屋全体をじわじわ温める床暖房は、快適性の高さで根強い人気があります。ただし単独では真冬の寒さをカバーしきれず、エアコンとの併用が前提になるため番外としました。
- 導入費用は40万円以上が目安(設置面積によって変動)
- 同じ予算で全館空調を検討できる場合もあるため、比較検討がおすすめ
- 対流が起きないため乾燥しにくく、ホコリが舞い上がりにくい点は床暖房ならではのメリット
- 電気式よりもガス温水式のほうがランニングコストが低い傾向がある
まとめ|おすすめオプション早見表
| 順位 | オプション | 費用目安 | 特に向いている人 |
|---|---|---|---|
| 1位 | スマートキー | 約10万円 | ほぼ全員におすすめ |
| 2位 | 電動シャッター | 10万円〜/窓 | シャッターつき窓を設ける人全員に |
| 3位 | 瓦屋根 | 差額20〜50万円 | 長期保有・メンテ費用を抑えたい人 |
| 4位 | 人感センサーライト | 数千円〜/箇所 | ほぼ全員におすすめ(特に子育て・介護世帯) |
| 5位 | 全館空調 | 100万円〜 | 高断熱住宅・高齢者同居・温度差が気になる人 |
| 6位 | タイル外壁 | 100〜200万円 | 外観にこだわりたい・長期保有予定の人 |
| 7位 | 太陽光発電 | 100万円〜 | 南向き屋根あり・ZEH取得を検討中の人 |
| 8位 | HEMS | 10〜30万円 | 太陽光発電導入者・ZEH要件が必要な人 |
| 番外 | 蓄電池 | 100万円〜 | 太陽光発電導入者・災害対策を重視する人 |
| 番外 | 床暖房 | 40万円〜 | 足元の温かさにこだわりたい人(全館空調と比較検討を) |
どのオプションも生活を豊かにしてくれる可能性を持っています。大切なのは「自分たちの生活スタイルに合っているか」「予算とのバランスが取れているか」を冷静に判断することです。このランキングはあくまで一つの参考として、ご自身の優先順位に合わせて選んでみてください。

