こんにちは、ぴーぴーまんです。
今回も引き続きマイホームの人気仕様まとめを記事にしていこうと思います。
インスタやYoutubeなどで話題の仕様をまとめ、またデメリット含めて解説しています。
”間取り”、”設備”、”内装”、”施主支給”の4つのテーマで、それぞれ記事を分けて紹介しており、今回のテーマは設備です。
特に「快適な家に住みたいけれど、専門技術的なことはよくわからない」という人の参考になれるよう意識し、記事を書いています。
少し長いですが、是非最後まで読んでいってください。
それでは早速、本題に移ります。
〜この記事の内容〜
高気密・高断熱
高気密・高断熱とは、家の気密性、断熱性が他の一般的な家よりも優れた住宅のことを指します。
設備というよりは家自体の性能の話ですね。
高気密・高断熱の家では、外気の影響を室内まで受けにくくなるため、冬でも夏でも、室内の温度を快適に保ちやすくなります。
魔法瓶のような家をイメージしてもらうと理解しやすいかもしれません。
気密性能はC値、断熱性能はUA値と呼ばれる指標で表すことができ、数値が小さくなる方が高性能です。
昔に比べると、日本の住宅の断熱・気密性能は向上していますが、それでも世界基準で見ると、まだまだ劣っていると言われています。
一般的に、C値1.0以下で高気密、UA値0.6以下で高断熱と言われることが多く、これから家を建てる人は、少なくともこの数値を満たしている家を建てたほうがよさそうです。
高気密・高断熱の家は、家中で温度差が起きにくく住みごごちが良いのが特徴です。
また温度変化が起きにくい=空調に必要なエネルギーが少なく済むことになりますので、省エネにもなります。
後述するZEH(ゼッチ)と呼ばれる高性能住宅にするには、ほぼ必須な要素です。
人にも家計にもやさしい家になりますので、これから家づくりをする人は、是非、高気密・高断熱に拘った家づくりをしてください。
太陽光発電システム・蓄電システム
太陽光発電システムとは、屋根などに設置した太陽光パネルで発電した電気を、その家で使ったり、また使い切れずに余った電気は電力会社に売ったり(=売電)できるシステムのことを指します。
また蓄電システムとは、太陽光で発電して余った電気を売電せずに電池などに蓄え、(太陽光発電ができない)夜は蓄えた電気を使って家の電気を賄うシステムのことです。
つまり適切な規模の太陽光発電システムと蓄電システムを組み合わせることで、電気の完全な自給自足が可能になります。
画像出典:https://www.sekisuiheim-owner.jp/
太陽光発電は発電時に二酸化炭素を排出しないことから、地球環境への負荷が小さいクリーンなエネルギーだと言われております。
また自給自足を可能とすることから、万が一の停電時の備えにもなります。
一方で設備や設置工事にかかる初期費用が高く、その後に浮いた電気代で元をとるのが難しい現実がしばらく続いておりました。
そこで国も、”固定買取制度”と呼ばれる政策で、売電単価を保証し、導入者の金銭的負担を減らすことで普及の促進を図ってきました。
しかし最近は、初期費用の低価格が進み、さらに2022年以降、世界的な資源価格高騰で電気代が高騰していることで、その価格差が以前ほどは無くなってきています。
システム導入有無による価格差を簡単に試算してみます。
計算前提として、家庭での年間の電気消費量を5,000kWhと仮定します。
システム導入無しの家では、使った電気全てを電力会社から40円/kWhで購入したとすると、1年間の電気代は、
(年間電気代)= 5,000 × 40 = 200,000円 となります。
一方で太陽光(5kW)+蓄電池システム(10kWh)を300万円で導入し、家庭で消費する電気を全て賄えたと仮定します。
※2023年現在で結構、現実的な仮定のはずです
システムの保証が15年だとすると、1年間あたりの実質的な設備負担額は
(年間設備負担額)= 3,000,000 ÷ 15 = 200,000円 となります。
もちろん電気代はゼロですので、年間あたりのコストはそのまま200,000円です。
つまり、この計算例ではシスデム導入有無で電気代としての価格差がありません。
あくまで概算で、メンテナンス費用や故障リスクといったものは加味できてない一方、現在、蓄電池システムを導入すると補助金を出してくれる自治体などもあり、そうした制度を上手に活用することで、数年前と比べて経済的な負担をより少なく導入できるようになってきていることは事実です。
特に2022年は、世界情勢次第で、電気代含めた身の回りの物価が大きく影響を受けることを強く認識させられた年でもありました。
そのような視点も踏まえると、電気の自給自足は、物価変動が家計に与える影響へのリスクヘッジにもなると言えるかもしれません。
エネファーム
エネファームとは家庭用燃料電池コジェネレーションシステムの愛称です。
都市ガスを利用した家庭用の小さな発電設備だとイメージしてもらえると理解しやすいかと思います。
発電所(の多く)では、ガスや石油、石炭などの資源をエネルギー源としており、発電の過程で熱が発生します。
その熱は、温水プールの熱源などに再利用されることもありますが、多くは排熱として捨てられています。
エネファームは都市ガスを燃料にして発電しており、上記の発電所同様、熱が発生しますが、その熱を捨てることなく、お風呂や床暖房などの家庭用のお湯に利用するとても賢いシステムです。
画像出典:https://www.tokyo-gas.co.jp/index.html
CO2排出量が少なく環境負荷が小さい、また非常時のバックアップ電源にもなり得るという点で太陽光発電システムとメリットが似ています。
ただし太陽光発電と比較すると発電量が劣る一方で、導入費用は高めです。
そのため投資対効果としては太陽光発電システムに劣ると言われています。
また使うお湯の量が少ないと、発電量がさらに低下する点にも注意です。
現時点でエネファームは、立地の関係で太陽光発電システムが導入できないけとZEH(後述)認定を受けたい、もしくは(お湯をたくさん使う)大家族でエネファームがフル活用できて効果を最大限享受できる条件が揃っているなど、特異な事情がない限りは採用しないほうがよいと私は思っています。
V2Hシステム
V2HシステムとはVehicle to Home(ビークルトゥホーム)の略で、「クルマから家に電気を供給する」という意味です。
EV(電気自動車)やPHEV(プラグインハイブリッド車)には、一般家庭が何日も使える量の電気を貯めておけますから、V2Hシステムがあれば、万一の停電時もクルマから家に電気を供給できるようになります。
またお気づきの方もいると思いますが、一種の蓄電池システムですから、太陽光で発電した電気を溜めて、家で使ったり、車としてEV走行に使ったりと、より効率的に電気エネルギーを使えるようになります。
画像出典:https://www.toyotahome.co.jp/
蓄電池は、まだまだ価格が高いですが、BEVやPHEVとして買うのであれば、購入ハードルは幾分か下がりますね。
注意点としては、V2Hシステムだけでは何の役にもたたず、あくまでEVかPHEVとセットで運用する必要があるということです。
このシステム自体は後付けが可能なので、「しばらくEVやPHEVに乗る予定は無いよ」という方であれば、必要になってからつけてもいいのかもしれません。
HEMS(ヘムス)
HEMS(ヘムス)とは「Home Energy Management System(ホーム エネルギー マネジメント システム)」の略で、家全体でエネルギーを管理して最適化するシステムのことです。
画像出典:https://www.toyotahome.co.jp/
ここで言うエネルギーとは電気エネルギー以外にも、ガスや水の使用も含まれており、
つまりは家で使う電気、ガス、水道の使用量を見える化して無駄なく効率的に使っていくための補助システムです。
HEMS自体に省エネの効果はありませんが、電気使用量の多い家電がランキング形式で把握できたり、今現在いくら使っているか(瞬時値)など、検針表だけではわからなかったデータが、モニターで把握できるようになりますので、合理的、かつ効果的に節電することができます。
また太陽光発電システムや蓄電池システム、V2Hを採用している住宅では、HEMSが現在の発電量や蓄電量を監視し、日々の使用状況から適切に電気を配分してくれます。
またインターネットに繋がるという特徴があるので、外出先からスマホで家電の操作ができるようになるのもHEMSの特徴です。
例えば、スマホで鍵を閉める、シャッターを閉める、お風呂のお湯はりをするといったことが可能になります。
このようにHEMSは便利な設備ですが、デメリットは導入費用が高いことです。
機器の他に分電盤の工事も必要で、導入するのに10万円〜30万円ほどします。
節電効果だけでは元をとるのはなかなか大変です。
ZEH(ゼッチ)
ZEH(ゼッチ)とはnet Zero Energy House(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)の略語で、「エネルギー収支をゼロ以下にする家」という意味です。
高気密、高断熱住宅やHEMSなどで電気使用量を減らし、また太陽光発電やエネファームで電気を作る設備を備えることで、「その家の電気使用量」<「その家の電気発電量」となる家、つまりエネルギー収支がゼロ以下を達成する家が実現できるようになりました。
画像出典:https://www.misawa.co.jp/kodate/guide/zeh/
2023年現在、ZEHを達成した住宅には、国から1戸あたり55万円の補助金がもらえます。
さらに追加で、蓄電システムの導入で2万円/kwh、補助対象経費の1/3または20万円のいずれか低いほうが申請時に加算されます。
さらに今年、ZEHの性能をさらに良くしたゼロエネルギーハウス「ZEH+(ゼッチプラス)」というものが新たに定義されました。
これは今までのZEHの定義に加え、以下の①、②の条件を満たすと、補助金の更なる上乗せがされるそうです。
①更なる省エネルギーの実現
②自家消費を意識した再生可能エネルギーの促進に係る措置として、次の3要素のうち2要素以上を採用
・外皮性能(つまり断熱性)の更なる強化(愛知などではUA値0.50以下)
・高度エネルギーマネジメント(HEMSなど)
・電気自動車を活用した自家消費の拡大措置(V2Hなど)
詳細については、経済産業省 資源エネルギー庁のホームページなどを確認してほしいのですが、今後しばらくはこういった補助金が継続、拡充されていくものと思われます。
これから家を建てる人はこまめに要チェックですね!
第1種換気システム
第1種換気システムとは24時間換気システムの種類の1つです。
2003年以降に建てられた日本の新築住宅には、法令により必ず24時間換気システムの設置が義務付けられており、その方式の違いにより第1種、第2種、第3種と区別されています。
第1種換気システムは給気口と排気口の両側にファンがあります。
換気ムラが起きにくく、また、フィルターを通した綺麗な空気を室内に誘引できます。
また給気と排気で熱交換させることで、冷暖房費を抑えることもできます。
デメリットはシステムが複雑で、コストや維持に手間がかかることです。
第2種換気システムは、給気口のみにファンがあり、排気口は自然排気です。
綺麗な空気をより積極的に導きたい場所で仕様される換気方法です。
一般家庭というよりは、病院の手術室などで採用されているそうです。
第3種換気システムは排気口にのみファンがあり、吸気口は自然吸気です。
いわゆるガスコンロ上の換気扇がこのタイプですね。
安くて信頼性がある反面、外の空気が汚れているとそのまま屋内に引き込んでしまう点や、換気ムラが起きやすいのが欠点です。
画像出典:https://www.ichijo.co.jp/
近年は大手ハウスメーカを中心に、第1種換気を採用している住宅が増えてきました。
上記で書いたように、綺麗な空気を家中に供給できる、空調費を節約できるといったメリットが人気の理由のようです。
Low-E複層ガラス窓
Low-E複層ガラス窓とは、複層ガラスの間ににLow-E膜といわれる熱の伝わりを抑える特殊な金属膜(酸化錫や銀)をコーティングしたガラスのことで、断熱性に優れた窓ガラスです。
昔のシングルガラス窓の家では、室内の熱がガラスを伝って外部に逃げており、また窓枠のサッシも熱伝導率の高いアルミ製で、家全体の熱損失のうち、実に6割の熱が窓から失われていました。
Low-E複層ガラスでは、ガラスとガラスの間に熱伝導率の低い空気層を持つことで熱の流れを阻害し、さらにLow-E膜によって(放射)伝熱をもカットしてくれます。
またサッシも近年は樹脂とアルミの複合サッシが一般的となり、昔のシングルガラスのアルミサッシ窓と比較すると伝熱量は1/5以下だと言われています。
高断熱な住まいを実現するアイテムとして是非とも採用してほしいアイテムです。
またさらに断熱性にこだわりたい場合は、トリプルガラスや樹脂サッシにすることで断熱性能の底上げが可能です。
ただしコストが上がるのはもちろんのこと、トリプルガラスの場合は重い、樹脂サッシは太陽光で劣化しやすいなどの欠点もある点に注意してください。
個人的には、Low-E複層ガラスのアルミ樹脂複合サッシが価格と性能のバランスが良いなと思っております。
全館空調
全館空調とは、少数のエアコンユニットで家全体の空調を行う設備です。
少ないエアコンを効率的に運転して空調するため、各部屋にエアコンを設置して空調するよりも省エネになります。
また家中を空調することで、温度差ができにくく、住む人が快適に過ごせます。
エアコンユニットは専用機械を使う場合と、家電量販店で買えるような市販のエアコンを使う場合がありますが、大手ハウスメーカーの場合は前者、地元工務店などの場合は後者のことが多いです。
専用ユニットはそれ専用に設計されているため、高性能で快適ですが、導入するだけで100万円以上とそれなりにコストがかかります。また故障時の交換も大変です。
市販のエアコンユニットの場合、導入コストが抑えられ、故障時の交換も容易です。
しかし、もともと全館空調目的で設計されていない故、全館空調として性能を発揮できるかどうかは工務店の技術力に依存するなど、それぞれ一長一短があります。
ただいずれにせよ、高気密・高断熱の住まいであることがほぼ必須条件です。
熱がダダ漏れの家では、狙い通りに家が空調できないばかりか、電気料金が大変なことになります。
また省エネといっても、全部屋のエアコンを同じように動かした場合の比較です。
全館空調は常に動かし続ける設備ですので、電気はそれなりに消費していきます。
そう言う意味では、日々の電気代をあまり気にしなくてすむ、太陽光発電システムなど創エネ設備とのセットでの導入が望ましいと思います。
電動シャッター
電動シャッターとは文字通り、電動で動く窓シャッターです。
また商品によっては、タイマーによって設定時間になると自動で開け閉めしてくれるタイプもあります。
追加費用は窓一つで10万円以上にもなる高額オプションですが、SNSでは「つけてよかった」、「大満足のオプション」、「次建てる時も必ずつける」と高評価のオンパレードです。
リモコン1つで開閉できる便利さを1度体験してしまうと、もう無しの生活には戻れないのかもしれません。
画像出典:https://www.lixil.co.jp/lineup/window/rshutter/
電動シャッターの手軽さ所以に、遮光カーテン代わりにも使えるとの声もありました。
これも隠れたメリットの1つかもしれません。
我が家でもLIXILの電動シャッターがついていますが、特に不具合もなく快適です。
おすすめですので是非検討してみてください。
タッチレス水洗
タッチレス水洗は直接、操作レバーに手を触れずに操作できる水洗のことです。
センサーに手をかざして操作するため、衛生的に扱えるのがメリットです。
特にキッチンでは、生肉や生魚を触ることも多く、その手で操作レバーを触ることに抵抗ありますよね。
画像出典:https://www.takara-standard.co.jp/
ON/OFF機能だけのシンプルなタイプのものから、温水と冷水の使い分けができたり、センサーを複数備えていたりと高機能タイプのものまでもあります。
一方で、細かい水量の調整などは苦手であったり、センサーが誤反応して意図せずに水がでるなどといった、デメリットとまではいかないものの、使用上の注意点があります。
多くのメーカーから同様の商品が発売されていますので、採用を検討されている方は、一度、ショールームなどで体験、比較をしてみるとよいかもしれません。
スマートキー付き玄関ドア
スマートキー付き玄関ドアとは、自動施錠・解錠機能のついた玄関ドアになります。
我が家でも採用していますが、鍵を出すことなく、電子キーを携帯していればワンタッチで施錠・解錠ができるのでとても便利です。
画像出典:https://www.ykkap.co.jp/consumer/products/door/sck
またHEMSと連動させれば、外出先から施錠・解錠ができるようになりますので、例えば鍵の閉め忘れがないか確認したりするのにも便利そうです。
使用上の注意点としては、オートロック機能で締め出されると大変です。
特に玄関ドアは防犯性が高く、業者を呼んでも容易に解錠できません。
最終的に窓を破って解決した事例も結構な数であるようです。
価格は、リクシルやYKKといった玄関ドアメーカの純正品であれば約10万円前後のオプションになるようです。
ちなみに後付けできるタイプのものも市販されており、価格も比較的安価なようです。
しかし、どちらも機能に大差は無いものの、やっぱり純正品のほうが見た目もスッキリで、電池交換などもなく使いやすい印象です。
おそうじ浴槽
おそうじ浴槽とは、自動でお風呂掃除をしてくれる機能のついた浴槽です。
この機能の凄い点は、単純に水で洗い流すだけではなく、洗剤を使って洗浄をしてくれるところです。
あらかじめ洗剤を洗剤タンクに投入しておくと、浴槽に設置された専用ノズルから水と洗剤が最適なタイミングで吹き出し、自動で洗浄してくれます。
しかも設定次第では、そのままお湯はりまでやってくれます。
画像出典:https://www.noritz.co.jp/product/kyutou_bath/etc/osoujiyokusou.html
TOTOやLIXIL、トクラスのユニットバスにオプションで付けることができますが、元々は株式会社ノウリツが開発したようで、ノウリツ製ガス給湯器とセットで使うことが条件のようです。
価格は15万円程度とやや高額ですが、毎日お風呂掃除をする手間を考えると、費用対効果は高いかもしれません。
まとめ
以上、マイホームの人気仕様まとめ(設備編)ということでいくつかの設備とその機能を紹介させていただきました。
今回はかなり長文になりすみませんでした。
ここまで読んでいただいてありがとうございます。
いかがでしたでしょうか。気に入った設備はありましたでしょうか。
技術は上手に活用することで、私たちの暮らしの質をあげてくれますね。
この記事がみなさまのマイホームのお役にたてたら幸いです。
それでは、今回はここまでにしたいと思います。
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